パニック障害、悩み続けて30年!

それは30年前、22歳の夏にはじまった

それは1982年、22歳の夏でした。そのころの私は夜型人間で、夜中の2時や3時まで起きているのがあたりまえという生活でした。そんなある日のことです。
そろそろ寝ようと思い、見ていたテレビを消し、エアコンのタイマーをセットしました。そして、電気を消した瞬間でした。急に心臓がドキドキしてきたのです。そのまま、鼓動が早くなってきました。しかも、それが終わりそうにありません。大きな不安感が私を襲ってきました。このままいったら、自分は死んでしまうのではないか。
ちょうど両親と暮らしていたので、両親の寝室へ向かい、具合が悪いことを伝えました。自宅のすぐ近くにかかりつけの内科医院があったので、「心臓の具合がへんなんです」と先生を起こして診てもらいました。 でも、心電図を取ってもらっても、異常は見当たりません。そのうち、症状もおさまってきたので薬をもらい、その日はそれですみました。
しかし、それからというもの、症状は出ないものの体がだるく、体調はすぐれないままなのです。健康診断も受けました。血液や尿検査はもちろん、もういちど心電図をとってもらったり、胃のレントゲンも撮ってもらったりしましたが、やはりどこも異常がないのです。でも、体調が悪いのは変わらず、ほかの病院の神経科を紹介してもらいました。
そこで医師とやりとりしているとき、カルテがチラッと見えました。薬を出すために書いたのだと思いますが、『自律神経失調症』『鬱病』という文字が書いてありました。 自律神経失調症? 鬱病? いったいなんだろう。当時、まだそんな病名は一般的に認知されていませんでした。もちろん、『パニック障害』なる病名に出会うのも、それから何年もたってからのことになるのです。